アルファベートと発音

子音の発音は以下の通りです。

B, b ベ

基本的に「バ行」の音です。後述の「v」も同様です。

例:barato バラト(安い)、banco バンコ(銀行)

C, c セ

後に続く文字によって、発音が異なります。

・「ca」、「co」、「cu」の場合

「カ行」の発音となり、それぞれ「カ」、「コ」、「ク」となります。

例:cabeza カベサ、comida コミダ、Cuba クバ

・「ce」、「ci」の場合

「サ行」の発音ですが、英語のthinkのように、舌の先を軽く噛む形で空気が抜けるような発音です。

例:cena セナ、cielo シエロ

・「c+子音字(hを除く)」と「単語の最後のc」の場合

「ク(k)」の発音となります。

例:clase クラセ、coñac コニャク

・「ch」の場合

「チャ行」の発音となります。

例:Chile チレ、coche コチェ

D, d デ

基本的に「ダ行」の発音です。

例:deporte デポルテ

F, f エフェ

英語の「f」のように、上前歯を下の唇に軽く触れさせて発音します。

例:flor フロル

G, g ゲ

後に続く文字によって、発音が異なります。

・「ga」、「go」、「gu」の場合

「ガ行」の音で、それぞれ「ガ」、「ゴ」、「グ」となります。

例:gato ガト、gordo ゴルド、gustar グスタル

・「ge」、「gi」の場合

「ハ行」の音で、それぞれ「ヘ」、「ヒ」となります。 日本語の「ハ行とは違い、喉の奥から強めに発音します。

例:gente ヘンテ、gimnasio ヒムナシオ

・「gue」、「gui」の場合

それぞれ「ゲ」、「ギ」となります。

例:guerra ゲラ、guitarra ギタラ

「güe」、「güi」の場合

それぞれ「グェ」、「グィ」となります。

例:vergüenza ベルグェンサ、pingüino ピングィノ

H, h アチェ

無音です。発音されません。

日本でも有名なアルハンブラ宮殿は、スペイン語で「la Alhambra」と書きますが、発音は「ラ・アランブラ」となり、「ラ・アルハンブラ」とはなりません。

J, j ホタ

「ハ行」の発音です。喉の奥から強めに発音します。

例:jamón ハモン

K, k カ

「カ行」の音です。

子音「k」は、基本的に外来語にしか使用されません。

例:kilómetro キロメトロ

L, l エレ

日本語の「ラ行」ですが、英語の「l」と同じく、舌先を上前歯あたりに当てて発音します。

例:lápiz ラピス

「l」が2つ並んで「ll」となる場合

「リャ行」と「ジャ行」の間のような発音です。地域差や個人差のある発音で、「ジャ行」に近い人もいれば、「リャ行」で発音する人もいます。

例:paella パエリャ(パエジャ)

M, m エメ

日本語の「マ行」の発音です。

例:mensaje メンサヘ

N, n エネ

日本語の「ナ行」の発音です。

例:nieve ニエベ

Ñ, ñ エニェ

日本語の「ニャ行」の発音です。

例:pequeño ペケニョ

P, p ペ

日本語の「パ行」の発音です。

例:película ペリクラ

Q, q ク

この子音は、主に「que」と「qui」の形のみで使用され、それぞれ「ケ」と「キ」と発音します。

例:queso ケソ、química キミカ

R, r エレ

基本的に「ラ行」の発音です。

例:cara カラ

しかし、単語の頭(語頭)にあると、舌先を震わせる、いわゆる巻き舌の発音となります。

辞書では、「r」の上に波のような記号「~」が付いた発音記号で、この巻き舌の「r」の発音を表します。

「震え音(ふるえ音)」とも言います。

例:roca ロカ

また、子音「l」、「n」、「s」の後に続く「r」も、巻き舌の発音になります。

例:Enrique エンリケ(エントリケのように聞こえることもある)

さらに、「rr」と2つ続いても、巻き舌の発音になります。

例:correr コレル

S, s エセ

日本語の「サ行」の音とほぼ同じです。

例: sentido センティド

T, t テ

日本語の「タ行」の発音とほぼ同じです。

例: todavía トダビア、tiempo ティエンポ、turismo トゥリスモ

V, v ウベ

日本語の「バ行」と同じ発音です。

スペイン語では、「v」と「b」は同じ発音になります。英語とは異なりますね。

スペイン語においては、「ヴ」の発音、つまり「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ」の音が存在しない、ということです。

例: vista ビスタ

W, w ウベドブレ

「バ行」もしくは「ワ行」の発音です。

主に外来語で用いられる子音なので、原語の発音を尊重して「バ行」か「ワ行」かが決まることが多いです。

例: watt バト、whisky ウィスキ

X, x エキス

場所によって異なる発音となります。

語中で母音の前、もしくは語末では、「ks(「ク」+サ行の音)」となります。

例:examen エクサメン

語中で子音の前、もしくは語頭では、通常は「サ行」の発音となりますが、「ks」と発音することもできます。

例: experimento エ(ク)スペリメント

例外として、メキシコにまつわる単語の場合は、「ハ行」で発音されます。

例: México メヒコ

Y, y イェ

かつては、「イ グリエガ(i griega)」とされていた子音文字です。griega が「ギリシャ語の」という意味なので、「ギリシャ語のi」と昔は呼ばれていたわけですね。

現在は y は「イェ」という風に呼びます。

基本的に「ヤ行」、「ジャ行」、もしくはその中間の発音です。

例: yo ヨ

ただし、単独もしくは語尾では、「イ」と発音されます。

例: y イ、muy ムイ

Z, z セタ

基本的に舌を軽く噛むように発音する「サ行」の音です。英語の th と似たような感じです。

しかしながら、中南米では英語の「s」と同じように発音されることから、日本語の「サ行」の発音と同じように発音しても通用します。

例: zapato サパト

どうですか。子音の数は、母音と比べて多いので、最初は大変そうに感じますが、すぐに慣れます。

基本的に、スペイン語は、日本語のローマ字読みと同じ発音である場合が多いので、例外的な発音の方を先に覚えてしまうと早く習得することができると思います。